ハーグ条約とは?わかりやすく解説すると?国際結婚、海外移住時の注意点

ハーグ条約ってご存知でしょうか?正式には「国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約」という長い名前がついています。この略称は条約が締結されたオランダのハーグに由来しています。

国際化が進む昨今、やや右肩下がりの国際結婚率とは言われつつも、30組に一組が国際結婚をしている現在。私のような事実婚や国際恋愛をしているカップルはおそらく増えていると思います。

またビジネスのグローバル化によって海外に滞在する日本人同士のカップルも増加傾向です。海外在住、国際結婚をする場合、気に留めておいてほしいのがハーグ条約なのです。

 1)「ハーグ条約」っていったい何?

簡単に言ってしまうと、「片親が子供を海外に勝手に連れ出したら、もう一人の親が『連れ戻したい』と外務省、もしくは外務省にあたる該当国の機関に申請することができ、その機関が通訳、翻訳を含めたサポートをしてくれるというものです。

この条約の締結以前は、海外に子供を連れていかれた場合、自力で現地の当局に問い合わせて、裁判所に申し立てをし、「不当に連れ去られた」ことを自分で証明しなければいけませんでした。

現在、この条約締結国は97か国。あなたのパートナーもしくは移住先が加盟している国であり、子供が16歳未満である場合、万が一子供が連れ去られた場合、この条約に基づいてサポートを申請することが可能です。

2)不当な連れ去りっていったい何?

海外に片親だけで子供を連れていく場合、税関で「この子は本当にあなたの子供か?」と確認されます。この時に自分の子供であることを証明できるものとパートナーの同意書(期間と旅行の目的などが記載された書類)がないと誘拐を疑われることがあります。

それがないと、たとえパートナーからドメスティックバイオレンスを受けたことが原因で逃げてきたとしても、それをきちんと証明できるものがないと、パートナーはハーグ条約に基づいて「不当な連れ去り」と訴えることができるわけです。


ハーグ条約では、子供の元々暮らしていた国に返還することが目的なのですが、その常居所地国の規定は暮らしていた長さではなく、生活の基盤をどこに持っていく予定だったか、が問題になるため、永住権等は問題になりません。またこの条約では親権については干渉しません。

実際にカナダに移住した東欧のカップルが子供を設け、でもやはり母国に帰る、ということになり、母親と子供が先に帰国しそして母親が母国で離婚申請をし、父親が母国に帰国後、カナダに戻ってきたケースでは、カナダ永住権はお持ちでしたが、「生活を母国に持っていく予定だった」ということが優先され、母子ともに父親のいる母国へ強制送還になったそうです。

3)トラブルを避けるためにできること

一番いいのはもちろん「逃げ出す」ような事態に陥らないということなのですが、どんなに愛し合って結婚したり子供を作った間柄であっても、何が起こるかわかりません。人の気持ちは移ろいやすいものです。

プリナップという契約を作っておくことは一つの手段です。この時に子供ができたら、財産の分け方など、できるだけ具体的に専門家の力を借りて作成し、弁護士に署名捺印してもらうことを勧めます。そして定期的に二人で見直してください。

このプリナップがなくて、万が一離婚することが決まったのなら、かなり細かいことまで二人で決めておく必要があります。日本では「親権は片親」になることが多いのですが、欧米では「二人とも子供に対する義務と権利がある」というケースがほとんどです。そのために些細なことでも別れたパートナーの許可なしにはできなくなることがあります。

もし、虐待などの被害にあっているのであれば、それらの証拠をできるだけ集めておくことも重要です。これも国によって判断材料がまちまちです。北米は全体的に証明するのが難しい国だと言われています。そして居場所を教えなくても連絡を取れる方法を相手に伝えておくことも大切です。

子供の意見ももちろん尊重されますが、12歳未満の子供の場合、直接の答えは与されないそうで、カウンセラーなどが間に入って判断するそうです。だからこそ事前の取り決めや照明が必要になります。

まとめ

ざっくりと書き出してみましたが、知れば知るほど国を跨いで家族を作る、というのはいろんな問題が絡んでくるんだなぁと思い知りました。うちもまだプリナップを作ってないのですが、検討すべき事項です。

国際恋愛をしている、国際結婚を考えている、海外移住の予定があるのであれば、一度きちんとハーグ条約を含め、相手国の家族法などをしっかり把握しておくことが大切です。日本の常識は海外では通用しません。備えあれば憂いなしで頑張っていきましょう。




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